鉛の弾に蝶の翅

Despite all my rage I'm still just rat in a cage

2018.10.03 特別展 京のかたな@京都国立博物館

僕、日本刀が好きでして。

いや、「刀剣愛好家」と名乗れるほどの知識はなくて、ただ単に「武器が好き」っていう小学生男子イズム全開のノリを未だに引きずってしまっていて、それでとにかく刀とか銃器とかが好きなんですよ。日本刀の名品図鑑とか、鍔のコレクションがいっぱい載ってる本とか買っちゃったりしてるんですよ。

銃に関しては最近電動ガンを買って、サバゲにも参加しようか迷ってたりするんですけどまあそれは置いとこう。

で、刀の展覧会みたいなのは関西でもちょくちょくやってるんで、そういうのをちょくちょく見に行ったりしてて。少し前だと春日大社の国宝殿のやつとか行きました。

それで今回の「京のかたな」なんですけど、僕はこれ、夏頃に街中のポスターで見て「絶対に観に行こう!」と思って、前売り券を発売後すぐに買いましたね。京都国立博物館はまあ近所といえば近所なので行きやすいですし、この催しは観に行かないと損だと思ったんですよ。

 

そして昨日、10月3日、午後から暇になったんで、行ってきました。

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意外、というわけでもないかもですけど、平日昼にしては人は多かったですね。来場者の大半はやっぱり(?)刀剣乱舞のファンと思われる若い女性の方が占めてる印象でした。あとはまあ外国人観光客がいたり、年配の方がいたりって感じでした。男性客も普通にいました。

ちなみに館内撮影禁止なんで、館内の写真は一枚もありません。

順路は3階からスタートして、順番に展示ブースをまわって最終的に1階に降りて戻ってくる形になっていて、展示品の数は思ってたよりもだいぶ多かったです。もう刀のフルコースって感じで見応えハンパなかったです。

で、観覧の仕方に工夫があって、

・最前列で、つまりガラスケースの目の前で刀をちゃんと見たい人は展示の端から列を作って並んで、順番にずれて見ていくようにしてください

・別に後方から覗き見る感じでもいい、という人は並ばなくていいので普通に見ていってください

という風に誘導がなされていました。

これはたぶんむちゃくちゃ混雑した際に、人でごった返して混乱しないようにこういうスタイルになってると思うんですけど、結構良いシステムだと思いました。一定の秩序があることで展示の前の人口密度も低くなって快適に見られますし、あらかじめ出品一覧に目を通して見たい刀の優先順位を決めておいて、列に並ぶかどうか展示ブースごとに判断していけば効率よく回れますしね。

僕が行ったのは平日昼なんで、最前列待ちの列もそんなに長蛇の……ってわけでもなく(それでも平日にしてはやっぱり混んでた方かも)、普通に気持ちよく回ることができました。

ちなみに前述の通り展示数多めなんで、「最初から最後まで最前列で見る」ってやろうとするとそのぶん待ち時間も増えるわけで、かなり体力消耗すると思います。

1階の展示も見所たっぷりなんで、集中力が切れて最後らへんあんまりちゃんと見てない、ってなるともったいないです。なんにせよ空いてるときに行くのが一番良いでしょうね。当たり前ですが。

 

てな感じで、次は個人的に気に入った刀をメモしていきます。図録も参照しつつ。

 

・国宝 太刀 銘来国光 嘉暦二年二月日

来派はいっぱい展示ありました。僕は来派のすっきりした直刃の刃文が好きなのでかなりウキウキで見て回ったのですが、そのなかでもこの国光は特にかっこよかった……!

他の国光や国俊とどこがどう違うのかって聞かれると正直よくわかんないんですけど、「生で見てビビっときた」この感覚が大事なのです!

 

・重文 太刀 銘来国長

これもかっこよかったです。上の国光と違って樋も掻いていなくて本当におしとやかな見た目で好きです。

武田信玄にゆかりのある刀のようで、そういうエピソード込みでナイス!

 

・刀 銘濃州関住兼定作(歌仙兼定

これはもう「あの歌仙兼定」を間近で見た、という感激だけでお腹いっぱいなくらいなのですが、やっぱり刀そのものも美しかったです。

歌仙兼定は「片手打」というカテゴリに属する刀だそうで、思ってたよりも短いな、というのが第一印象。けれどもその絶妙な長さのバランス感が奥ゆかしくて良い!

 

・刀 銘鎮国神器伯耆国大柿宮本能登守菅原朝臣包則/明治元年十月八日奉稲荷社納稲荷新山剣石百日参籠シテ謹鍛之

これは本当に美しいとしかいいようがなかったです。かなり銘が長いですが、明治元年、宮本包則という刀工が伏見稲荷に籠って祈願して作刀したもの、ということのようです。

廃刀令の直前、祈りのパワーでもって作られたこの刀は、やはり言い知れぬ切実さや神秘性を醸し出している気がします。パッと見で「ああ、綺麗だなぁ」と思いました本当に。

 

他にも印象に残った刀はたくさんあって、織田信長今川義元から奪ったというエピソードつきの義元左文字とか、埋忠が太刀から刀に磨りあげた来国光とかも良かったですし、もちろん三日月宗近とか有名どころもやっぱり見てよかったと思います。あと刀以外の、屏風や絵巻も素晴らしかったんですが、それら全部紹介してると記事がものすごく長くなりそうなので展示品のメモはこのくらいにしときます。

 

ところで、ひとつだけ気になったこと。

基本的に来場者はみんなマナーが良くて、携帯出してる人もいなかったし、とうらぶファンからシニア層まで、皆さん節度ある楽しみ方をしてたと思うんですけど、一回だけ、中国人の観光客がスマホの無音カメラで刀の写真撮ってるのを目撃してしまって激しく萎えました。いやもうほんとに勘弁してほしかったです。あー勇気出して注意すべきだったなーとか反省したりしてヘコみます。

まあ、逆に言えばそのこと以外は全て良かったので、もう嫌なことは思い出さないようにしよう。

 

今回「京のかたな」を観に行って、改めて日本刀っていいなと思いました。

何百年も前に作られたモノが、いろんな人達の思いや業(ごう)や血をその身に染み込ませてなお朽ちることなく、今現在僕たちの目の前で輝き続けているって、よく考えたらすごいと思います。

いやよく考えなくてもすごい。

とにかく、刀剣大好きっ子は言わずもがな、ちょっとでも日本刀に興味がある人、あと歴史好きの人は、絶対行くべき特別展だと思います。

 

あ、あと図録も絶対買った方がいいです。装丁が渋くてカッコいいし、中身も印刷めちゃめちゃキレイで内容も充実していてたったの2600円です。お得すぎる!このクオリティで2600円は本当に破格の値段だと思います。

以上。