鉛の弾に蝶の翅

音楽好きによる雑記ブログ

昨日のなんでも鑑定団に超レアなFender Jaguar が出た

開運!なんでも鑑定団』は好きな番組の一つでほぼ毎週観ている。

昨日(2023年1月17日)放送の回を観てたら、依頼品としてヴィンテージのフェンダージャガーが登場したので驚いた。

www.tv-tokyo.co.jp

ジャガーというギターは、僕自身は持っていないけど結構好きなモデルだ。

個人的にはDinosaur Jr.「Out There」のMVでJ・マスキスが使ってるレイクプラシッドブルーのジャガーが印象的。他にもジョニー・マーがここ十数年くらいずっとジャガーを愛用しているのもあって、やっぱりオルタナ・インディーなイメージが強い。王道ではないトガったところが、このギターの魅力だと思っている。


www.youtube.com

そんなジャガーが、いつも見ている鑑定団にお宝として出てきたので、ワクワクしながら観た。

 

この番組、楽器が鑑定品として出てくることは時々あるけど、エレキギターに関しては「ミュージシャンの〇〇が使っていたギター」みたいに、スターゆかりの品としての鑑定が多い印象だ。純粋に古いギターが骨董品みたいな扱いで紹介されるのは珍しいと思う。

しかもそれがフェンダージャガーという、ちょっと傍流というか定番ではないような機種なのがなおのこと驚きだった。

 

依頼人はサーフミュージック愛好家の方。

依頼のジャガーは62年製で、「ピンク・シャンパン・スパークル」とかいうものすごくレアなボディカラーのワンオフ品(ショーモデルとして特別に作られた物らしい)。見たとこミントに近いかなり良好なコンディションというのもあって、これは偽物じゃなければ相当高値がつくんじゃないかと思いながら観ていたら、結果700万だった。大体予想してたのと同じくらいだった。

まあ実際楽器屋に持ち込んで700万で買い取ってもらえるかどうかは僕には分からない。鑑定士として来ていたクロサワ楽器の人も「とりあえずTVショーとしてこのくらいの感じかなぁ」みたいな評価額をつけたんだと思う。ただ、ヴィンテージギターはどんどん高くなり続けてるし、500万以下ってことはないような気がしたので妥当な価格かなと個人的には思った。これ以上高いとウソ臭くなるし、逆に安いと「普通のヴィンテージやん」となってしまう、という意味で。

でもこのくらい貴重なモノだと「どうしても欲しいから言い値で買う!」っていうギターマニアは世界中にいくらでもいるだろうなぁ。

 

まあ正直別に値段はどうでもよくて。「自分の好きなギターが好きな番組に出てる」という小さな感動を日記として残しておこうと思い記事を書くことにしたというだけなので、特に深い感想とかがあるわけではないんだけども。

 

依頼品の値段を発表する前に流れる数分間のVTRも、結構しっかり踏み込んだ内容で面白かった。

鑑定団では毎回、依頼品が絵や彫刻ならそれを作った芸術家の生涯とか代表作だったり、焼き物ならそれが生まれた時代背景・特徴なんかを簡単にまとめたVTRが流れる。今回のジャガーの紹介VTRではエレキギターの歴史、フェンダー社の歴史、そして「ジャガー」というギターがフェンダーのラインナップの中でどんな位置付けだったのか、ってところまでしっかり説明されていた。普通に感心してしまった。

だって、「サーフミュージックで多用されたジャガーだったが、ブーム終息に伴って不人気機種に。しかしその後90年代のオルタナ/グランジ隆盛の頃にまた使われ始めて再評価された」っていう流れをちゃんと解説してるんですよ。テレ東にニルヴァーナが出てくるとは思わないですよ普通。

内容的にギター・マガジンとか専門的な雑誌がやってそうなトピックを9時台のテレビで流しているというのが新鮮で、そういう意味でも本当に面白かった。

 

というか、脱線するけど鑑定団のこの紹介VTRは本当によくできていると思う。

色んな芸術品や骨董品の魅力を誰でもわかるように説明しつつ、押さえておくべき前提知識みたいなものもちゃんと踏まえてしかも面白い、というものに毎回仕上がっているのだ。時間にしたら4〜5分くらいだと思うんだけどこれかなり作るのに労力かかってそうだなぁといつも思う。

実際僕は、この鑑定団のVTRを見て初めて知った画家に興味を持って展覧会に行った、みたいな経験が何度もある。鑑定団という番組は「日本人に美術を啓蒙しているコンテンツ」ランキングのNo. 1だと思う。

これを編集しているスタッフ(と、ナレーションの銀河万丈さん)は本当に素晴らしいです。ありがとうございます。

 


なんか脱線しすぎたのでこれで終わり。

久々におもろいテレビを観ましたという話でした。